同じプロジェクトでCodexやClaude Codeとのセッションを繰り返すたびに、前回までの経緯をもう一度説明し直すのに疲れていないでしょうか。この繰り返しの説明コストを、ローカルのSQLiteだけで圧縮して持ち越せるMCPサーバーが「codex-agent-mem」です。
開発者Marcelo Caporale氏が公開しているオープンソースのMCPサーバーで、Codex CLI/Desktop、Claude Code、Google Gemini CLI、Qwen Code、DeepSeek、Kimiなど複数のエージェント環境で動作するとされています。ライセンスはApache-2.0で、GitHub上の最新リリースはv1.0.2(2026年5月7日公開)、2026年8月23日時点でスター34・フォーク5という規模の個人プロジェクトです。
仕組みとしては、プロジェクトの継続的な文脈をSQLiteと全文検索(FTS5)のローカルデータベースに保存します。mem_bootstrap_contextというツールでセッション開始時に過去の文脈を復元し、mem_context_packで直近のやり取りと決定事項を圧縮したパックを生成します。外部の記憶サーバーには依存しないローカル完結型の設計で、未完了のタスクがある場合に完了を主張することをブロックするmem_open_work/mem_completion_checkという仕組みも備えています。
開発者が公開しているベンチマークでは、86.26%から97.24%(4件のシナリオの平均で約95.35%)という削減率が報告されています。ただしこの数字は、開発者自身が明記している通り、再現可能な合成テストケース(synthetic fixtures)によるものであり、実際のプロジェクトでの利用結果や第三者による検証ではありません。README自体にも「これはあらゆる場面での保証ではなく、エージェントが同じ継続的な文脈を送り直す場合の効果を示すものだ」という留保が付けられています。また、圧縮後のパックが元のコンテキストより実際に小さくならない場合は、削減効果を主張せずに再注入自体をスキップする設計になっているとのことです。
現時点でスター34・フォーク5という規模にとどまっており、独立したレビューや利用報告は見当たりませんでした。広く使われているというより、個人プロジェクトとして活発に更新されている段階と見るのが妥当です。
試す場合は、pipx install "git+https://github.com/MarceloCaporale/codex-agent-mem.git" でインストールし、codex-agent-mem-mcp --db-path "$HOME/.codex_agent_mem/codex_agent_mem.db" のようにMCPサーバーを起動します。Codex向けには設定を自動生成するcodex-agent-mem-bootstrap-codex --db-path [パス] というコマンドも用意されています。--sync-project-docフラグを使うと、生成したパックが元の文脈より実際に小さい場合に限りAGENTS.mdへ同期する機能もあります。
長時間のエージェントセッションを日常的に使っていて、同じ経緯の説明を繰り返すことに負担を感じているなら試す価値はありますが、削減率の数字はあくまで開発者自身の合成テストによるものである点は割り引いて見ておく必要があります。実際のプロジェクトでどの程度の削減率になるか、Codex・Claude Code双方での長期運用時の安定性については、独立した検証がまだない状態です。
公式情報と発見元
- GitHubリポジトリ https://github.com/MarceloCaporale/codex-agent-mem(確認日時2026-08-23)
- README(削減率の数値の一次情報) https://github.com/MarceloCaporale/codex-agent-mem/blob/main/README.md(確認日時2026-08-23)
- プロジェクトサイト(GitHub Pages) https://marcelocaporale.github.io/codex-agent-mem/(確認日時2026-08-23)
- Glama掲載ページ https://glama.ai/mcp/servers/MarceloCaporale/codex-agent-mem(確認日時2026-08-23)